理事長挨拶

理事長 田中 秀子
一般社団法人
日本創傷・オストミー・失禁管理学会

理事長 田中 秀子

今期から新しく理事長を拝命いたしました田中秀子です。どうぞよろしくお願い申し上げます。当学会の前身は日本ET/WOC協会に始まります。協会では、ストーマケアを中心に発展してきたことより、協会名にET(Enterostomal Therapy)の名称がつかわれてきました。しかし、世界的にWOC(wound ostomy continennce)の専門家が輩出され、日本でも日本看護協会が認定看護師の養成を始めたことをきっかけに、ストーマだけでなく創傷ケアの発展を望む声が高まり、平成21年より、創傷・オストミー・コンチネンスケアの学際的な取り組みをより強化するために当学会が設立されました。現在は、皮膚排泄ケアの専門家だけでなく、医師・看護師・管理栄養士・看護学・医学・理工学の研究者等様々な領域の学会員を有する学際的ネットワークによって構成されています。

第3期では、前理事長真田弘美氏のリーダーシップのもと、4つの目標(4‐AEPP)を掲げてABCD-Stomaケアの作成、コンチネンス領域での診療報酬の獲得、特定行為への看護師研修制度への参画、ベストプラクティス スキン‐テアの発刊、会員を対象としたブラッシュアップセミナーなど多くの事業を手掛けられました。いくつかの事業は現在も進行中であり、今期からの理事会においても引き継いでいく所存です。

1つ目はAcademic activitiesとしてIncontinence-Associated Dermatitis (失禁関連皮膚炎)のベストプラクティス作成に向けた調査を継続し、ベストプラクティスの出版を行います。このAcademicな活動を通して、創傷、オストミー領域のエビデンスを基盤としたケアの普及を広く図り、療養者の生活支援を積極的に進めてまいります。

2つ目はEducationとして臨床スキンケア看護師の研修制度の施行事業を継続し評価を行います。加齢に伴う廃用性機能障害である皮膚障害への援助は、看護師が独自のケア技術で行える範疇です。このEducationでは、一般病棟や外来・クリニック、訪問看護などのあらゆるセッティングでスキントラブルへの援助を行う看護師が、標準的な手技をマスターしてケアの質を高めることを目指します。この技術が普段から継続されれば、予防的な介入ができるようになります。

3つ目はProfessional workとして、皮膚・排泄ケア認定看護師の外来活動の創設を目指します。暮らしの場における看護機能の強化の方策を達成することで、看護学専門領域におけるリーディング学会としての役割を更に強固し、世界の看護学のレベル向上に寄与できると確信しております。

4つ目はPolitical activityとして、診療報酬獲得を見据えた活動の推進です。そしてケア技術の普及を図り臨床エビデンスの蓄積を行うなどの学術的活動を継続していきます。このようなPolitical activityを推し進めることでチーム医療を推進でき、国民のQOL向上へ寄与できると確信します。

以上、これからの学会活動を通じて、創傷・オストミー・失禁管理に関する事項をさらに発展させ、邁進していきたいと思います。これまで同様、当学会のご支援ご協力をよろしくお願い申し上げます。