日本語版 The Ostomy Skin Tool

「The Ostomy Skin Tool」とは

ストーマ周囲皮膚の障害を評価するツールとして、2008年に12名から成るコロプラストのグローバルアドバイザリーボード委員が「The Ostomy Skin Tool」を開発しました。
これは、以下の3つから構成されています。

  • DET score:ストーマ周囲皮膚障害の得点化
  • Diagnostic guide:ストーマ周囲皮膚障害のアセスメント
  • Stoma-QOL:患者のQOL評価

この「DET score」と「Diagnostic guide」は、各国の12人のストーマケアナースで国際的なグループを編成し、文献レビュー、エキスパートオピニオン、他の皮膚疾患尺度を基にし、さらに皮膚科医の助言を得て作成されています。
「Stoma-QOL」は、睡眠、性的活動、家族との関係、社会的関係の4つのドメインの20項目の質問で構成されており、妥当性が確認されています。

「The Ostomy Skin Tool」を使用することのメリット

  • 「DET score」を使用することで、ストーマ周囲皮膚を観察することによって障害があればその状態を経時的に評価ができます。
  • 「Diagnostic guide」は観察したことをシステム化された記述の中から選択することによって、皮膚障害の原因の推定と皮膚障害の分類ができ、そのアセスメントに沿ってケアを提供することができます。
  • 「Stoma-QOL」はマズローの理論に基づき開発されているため、ストーマと共に生活する上で生じる問題点を見いだすことができます。そのため、皮膚障害等を有するストーマ患者様のケアに活用すると、総合的なQOLの変化を把握できるだけでなく、ケアによって生活のどの場面が改善したかを明らかにすることができます。

日本語版の作成

ストーマ周囲の皮膚障害は、排泄物等によるものやアレルギーによる接触皮膚炎、機械的外傷、感染、原疾患に関連する皮膚病変と病態が様々であり、その評価は難しいとされていますが、「The Ostomy Skin Tool」を使用することでストーマケアの質向上に貢献することが期待されます。そこで、日本語版を学会で作成いたしました。
日本語版の作成にあたり、日本創傷・オストミー・失禁管理学会(前:日本ET/WOC協会)が翻訳グループを結成し、版元に翻訳と使用許可を取得したのち、日本に居住する日本人看護師3名が順翻訳を行いました。そして、ストーマケアを専門とするWOCN(皮膚・排泄ケア認定看護師)が原版の構成概念に対する正確さを討議したうえで、その訳を1つにまとめました。次に、順翻訳に携わっていない日本人翻訳者とバイリンガルのWOCNが逆翻訳を行った内容を基に、その内容を確認・修正したうえで原著者から使用許可を得ました。そして、以下の3つからなる「日本語版The Ostomy Skin Tool」が作成されました。
以上のプロセスを経て作成された「日本語版The Ostomy Skin Tool」は、日本創傷・オストミー・失禁管理学会がその著作権を有しており、コロプラスト社とはその使用に際して何の利益相反の関係もありません。一方、コロプラスト社は同内容の「日本語版The Ostomy Skin Tool」を印刷、配布する権利のみを有しています。

日本語版The Ostomy Skin Tool

DETスコアの採点結果と解説(2009年5月8日の教育セミナー)