学会認定資格Q&A

日本創傷・オストミー ・失禁管理学会では、日本老年泌尿器科学会や日本排尿機能学会等と連携を図りながら排尿に悩みをもつ患者さんの排尿自立を支援する活動を行なってきました。
その結果、2016年に診療報酬として、「排尿自立指導料」が制定され、2020年には、これが「外来排尿自立指導料」に変わり、新たに「排尿自立支援加算」も新設されました。これらの診療報酬では、いずれも排尿ケアチームの設置や包括的排尿ケアの計画・実施などの算定要件があり、そのなかの一つに排尿ケアチームに専任の看護師を配置することという要件があります（詳細は後述します）。
　本学会では、看護師が病院、施設や在宅において適切な排尿ケアを実践できるよう、日本老年泌尿器学会、日本排尿機能学会と協働して「下部尿路症状の排尿ケア講習会」を開催し、排尿ケアチーム専任看護師の育成を行っています。

排尿自立支援加算・外来排尿自立指導料の要件の詳細は「『排尿自立支援加算』・『外来排尿ケア指導料』に関する手引き」を参照してください。

排尿ケアチームが行うことは、①包括的排尿ケアの計画の策定、②包括的排尿ケアの実施と評価、③排尿自立ケアに関するマニュアルの作成と配布、④院内研修の実施等です。これらの活動を病棟看護師と連携を図って行うことが求められています。
排尿ケアチームが行うこと、病棟の看護師等が行うことに関する具体的な内容は「『排尿自立支援加算』・『外来排尿ケア指導料』に関する手引き」を参照してください。

排尿ケアチームの専任看護師は、常勤の看護師であるということ、下部尿路機能障害を有する患者の看護に従事した経験を3年以上有し、所定の研修を修了したものという条件を満たしている必要があります。「常勤の看護師」とされているので、パート勤務の看護師や常勤であっても准看護師は含まれません。専任とは、排尿ケアチームの業務を任されて担当する必要があり、それ以外の業務を多少兼務することは差し支えないといわれています。しかしながら、専任の職務に関しては、都道府県やその職務によって運用の幅がありますので、他の業務においても専任として従事している場合など不明な点があれば、医事担当者や地方厚生局担当者等に確認してください。

所定の研修とは、以下の要件を満たしているものでなければなりません。

上記の要件を満たしている研修には、「皮膚・排泄ケア」や「脳卒中リハビリテーション看護」の
認定看護師教育課程や、本学会と日本老年泌尿器科学会、日本排尿機能学会とが協働して開催している
「下部尿路症状の排尿ケア講習会」などがあります。

の３点を満たしている人に限ります。看護師としての下部尿路症状のケアの臨床経験が3年目の方は受講できませんので、ご注意ください。また、上記学会の会員でない方は入会手続きをお願いします。

「下部尿路症状の排尿ケア講習会」は、以下のプログラムで講習会を行っています。

日本創傷・オストミー・失禁管理学会のホームページ上の所定のフォームに必要事項を記載し、申し込みしてください。

年に1回行われます。ただし、災害をはじめとする諸事情により中止することもあります。

下部尿路症状の排尿ケア講習会を受講され、演習も修了された方には、書類を確認した上で、修了証を発行いたします。排尿自立支援加算、あるいは外来排尿自立指導料を算定に必要な他の書類と一緒に、修了証を添付してください。なお、排尿自立支援加算と外来排尿自立指導料の両者に専任看護師として登録し、両者を兼務することも可能です。

排尿ケアチーム専任看護師に有効期限はありません。